質量分析(MS)を利用した創薬研究: Affinity Selection Mass Spectrometry (ASMS)

こんにちは、masayaです。

質量分析(MS)って聞いたことある方は多いと思いますが、創薬研究の場では質量分析(MS)は必要不可欠な技術で、化合物の同定やタンパク質の分子量変化の解析など様々な場面で利用されています。

そんな数ある質量分析(MS)の利用方法の中で、MSを化合物のスクリーニングへ利用する方法、Affinity Selection Mass Spectrometry: ASMSがとても興味深かったのでまとめてみました。

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創薬研究のスクリーニング方法: DNA Encoded Libraryとハイスループットスクリーニング

こんにちはmasayaです。

以前の投稿 製薬企業の研究職(基礎研究)の仕事内容で、創薬研究の中で低分子化合物を見つけるためには大規模な化合物群の中からスクリーニングを行い、有効な化合物の候補を見つけてくる必要があることについて紹介しました。

しかしながら現在、難易度の低い創薬ターゲットはどんどん減ってきて難易度の高い創薬ターゲットが増えてきています。そんな難易度が高い創薬ターゲットへどうアプローチしていくかというのが課題ですが、DNA encoded libraryという手法がとてもインパクトのあるものだったので、既存のスクリーニング方法(ハイスループットスクリーニング: High Throughput Screening, HTS)と併せてまとめてみました。

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標的ベースと表現型スクリーニング (Phenotypic screening): 創薬研究の2つの流れ

こんにちはmasayaです。

以前の投稿製薬企業の研究職(基礎研究)の仕事内容で、製薬企業の研究者達がどういう仕事をして薬の候補(低分子化合物)をみつけるのかに触れました。

先の投稿でも触れているように、創薬研究では疾患の原因と考えられるタンパク質を標的としたスクリーニングで薬の候補(低分子化合物)を探す方法が主流でした。

しかし“Phenotypic Drug Discovery Makes a Comeback”で紹介されているように主流の標的ベースのスクリーニングとは別のもう一つの創薬研究のスクリーニングの流れ『Phenotypic Screening: 表現型スクリーニング』も最近注目を集めているので、今回はこの2つの創薬研究の流れとそれぞれのメリット・デメリットについて紹介します。

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製薬企業の研究職(基礎研究)の仕事内容

こんにちは、masayaです。

製薬企業の研究職には興味がある、しかし研究所では実際にどんな仕事をしているのかを知りたいという方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?

製薬企業の研究職の仕事内容は非常に多岐にわたり、なおかつ様々な専門を持った研究者がチームとしてプロジェクトに取り組んでいるので、一言で表すのはとても難しいです。

今回はそんな製薬企業での研究、特に私が深く関わっている基礎研究を中心にして製薬研究職の仕事内容について紹介します。

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免疫調節薬 (IMiDs)のユニークな作用機序:もう一つのタンパク質分解誘導薬

こんにちは、masayaです。

以前の投稿“タンパク質分解誘導役とは?これまでの薬と違う新しいタイプの薬”でタンパク質分解誘導薬(Protein Degrader, PROTAC)についての紹介をしましたが、是非もう一つ知っておいてほしいタンパク質の分解を誘導するタイプの薬があります。それは、日本語では『免疫調節薬』とも呼ばれているIMiDs (Immunomodulatory Imide Drugs)と呼ばれるグループの薬です。

今回は、免疫調節薬 (IMiDs)というグループの薬の他の薬とは全く異なる作用機序や、タンパク質分解誘導薬との比較なども交えてIMiDsについてまとめます。

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タンパク質分解誘導薬とは?これまでの薬と違う新しいタイプの薬

こんにちはmasayaです。

薬と一言で言っても、低分子薬、核酸医薬、抗体医薬など色々なタイプの薬がありますが、「タンパク質分解誘導薬」という薬のタイプを聞いたことはありますか?

日経バイオテクで少し紹介されていてたようですが、今大手企業もベンチャーも含めたアメリカをはじめ海外の製薬業界が熱心に開発を進めている、これまでの低分子薬とは薬の効く仕組みが全く異なるタイプの新薬が「タンパク質分解誘導薬」です。

今日はこの近い将来の創薬研究のトレンドになるかもしれない「タンパク質分解誘導薬」についてもっと知ってもらいたいと思ったので、研究に携わっていない方にも分かってもらえるように簡単にまとめます。

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