ポスドクを企業とアカデミアでするメリット・デメリット

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こんにちは、masayaです。

不覚にも一昨年製薬業界へ就職活動を仕掛けるまで、企業でもポスドクを採用しているとは知りませんでした。

今回は企業ポスドクとアカデミアポスドクのメリットとデメリットについてまとめました。私見も込みです。

企業ポスドクのメリット

  • Pharma業界でのnetwork
  • 高給料 (平均$70,000)
  • ポスドク後そのままIndustryへの就職が有利
  • 創薬研究に携われる
  • Benefitが充実(Medical insurance, Retirement plan)
  • Resource(予算、機械)が充実

企業ポスドクのデメリット

  • タイムラインがタイト(3~4年の雇用)

Note: Pfizer postdoc programは2年雇用+1年延長可

  • Dataのライセンス化が厳しい
  • 機械のパーツのように働くかもしれない
  • 基礎研究からは遠い
  • Publicationのチャンスが少ない
  • Industryポスドク→Academia PIのキャリアパスはなかなか難しい

 

アカデミアポスドクのメリット

  • Applyできるポジションが多い
  • Publicationのチャンスが多い
  • 自分の裁量である程度好きな研究もできる
  • 比較的腰を据えたトレーニング(平均~5年の雇用)
  • アカデミアキャリアパスへの王道
  • IndustryとAcademiaのどちらにも進路選択できる

アカデミアポスドクのデメリット

  • 低給料 (平均$50,000)
  • 所属研究室によっては予算がタイト
  • アカハラもあるかもよ

アカデミアのポスドクに進むのが当たり前だと思っていましたが、最終的な進路をIndustryに定めているのであればIndustryでポスドクをするのも全然ありです。実際に今の職場の同じR4レベルのSenior Scientistのかなりの方はIndustryでポスドクを2年ほどやられて自社内もしくは他社のScientistポジションを見つけています。サラリー/Benefitの面から言えば優遇されていると思います。ただ、別にアカデミアのポスドクのサラリーが安いとも思いませんし、テンポラリーなポジションなので。Publicationの観点から言うとそれほど多くは期待できないので、アカデミアへ戻る気があったりするならば慎重に考えたほうがいいと思います。ただIndustryの評価の指標はPublicationではないので、ずっとIndustryでやっていくなら問題はないでしょう。以前、On-site interviewで今のディレクターと1:1のインタビューをした際に、一つの生命現象を研究したいならIndustryはやめたほうがいいよというお話を頂いたので参考になりました。あとは自分自身に聞いてどちらが好みか把握するのがベストでしょう。

 

結論

  1. 最終的にPharma/Biotechでキャリアが積みたいなら断然企業でポスドクすることをお勧めします。Pharma/Biotechの入口は圧倒的に狭き門ですが、入ってしまえば企業間での転職は頻繁です。
  2. 目標が独立ラボで自分の好きなことを研究したいなら、アカデミアでポスドクのトレーニングを積みましょう。王道のキャリアパスです。
  3. まだ正直進路に迷ってるわぁという人は、アカデミアでポスドクの経験を積んだほうがトレーニング終了後に進路選択がFlexibleにできるはずです。

私自身は3に近いキャリアパスをたどっていて、ポスドク終了後日本アカデミアへ行こうとしたところを180度旋回して、アメリカで就職活動をして現在製薬業界でScientistをしています。

アメリカでの就職活動の記録は以下のリンクから参考にご覧ください。

就活に必要な準備:“No 0”, “No 1”, “No 2”, “No 3”

Phone interview:“No 4”, “No 5”, “No 6”

On-site interview:“No 7”, “No 8”, “No 9”, “No 10”

 

英文記事はこちら

lifesciencenetwork.com

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました 🙂

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