こんにちは、masayaです。
いざ留学が決まって新しい環境に向けて準備を進めるのは、ワクワクもし必要な物を忘れないかと心配にもなります。しかし留学前の予定では2−3年で帰国するはずが、何かの巡り合わせで滞在を延長したり、現地で就職することになったりした際、必要になってくる書類や情報が結構色々と出てきます。
そういった場合(先)を見据えて研究留学前に準備を進めておくと、いざ方針転換をする時にもスムーズにできるはずです。米国滞在期間の延長でビザを切り替えたり、グリーンカードの申請を始めたり、製薬企業の研究職への転職活動をしたりと、研究留学前に予定してなかった手続きなどの自身の経験を基に、研究留学前に準備しておけばよかったと思った事についてまとめます。
1. 研究留学前の基本のチェックリスト
- Jビザの申請・取得
- 転出届け、郵便物転送届け
- 航空券の手配
- 引っ越しの手配
- ドルの準備
- 国際免許証の取得
- 英語での日本の紹介の練習
1-1. Jビザの申請・取得
米国への研究留学の多くの場合は交流訪問者ビザであるJ1(家族はJ2)を取得して行くことになります。
まずは受け入れ先の機関からDS2019という米国での滞在許可証のような役割の書類を送ってもらった後に、アメリカ大使館のウェブサイトからDS160に必要情報を入力、アップロードして面接の予約をした後、ビザが取得できます。
ちょっと手間ですが難しくはないので、間違わずに必要情報を入力しましょう。
最新の詳しい情報は米国大使館のJビザのウェブサイトで確認して下さい。
1-2. 転出届け、郵便物転送届け
住民票のある役所に国外転出届けを提出し、郵便局に郵便物の転送届けを出して郵便物をご家族もしくは親しい方の住所に転送しておくようにしておきましょう。
1-3. 航空券の手配
片道で予約です。出来るだけ安く航空券を取りたいのでGoogle Flightsのトラッキングで価格が少し安くなった時に購入するといいと思います。
詳しくは“Google Flightsのトラッキング機能を使った航空券の節約方法”を参考にして下さい。
受け入れ先の大学や研究所によっては引っ越し用に一定額のボーナスを支給してくれる所もあるので、確認してみることをお勧めします。これが出ることを知っていると、引っ越しや航空券の出費を心配しなくて良いので、精神的に少し楽になります。
1-4. 引っ越しの手配
駐在でもない限り家具などは処分するか、実家に預かって貰う事になるでしょう。
もし留学前にアパートが決まっていれば、郵便局のEMSで数箱の荷物を送ると楽です。米国の一般的なアパートでは、アパートのオフィスが不在の荷物もちゃんと保管してくれます。
1-5. ドルの準備
留学直後は何かとキャッシュが必要になります。$10000未満は申告なしで空路で持ち込めるので、出来るだけ多く、少なくとも$3000-5000位は持って行くことをお勧めします。
初期の食費、家賃や公共サービスのデポジット(一時金)の支払いが結構多いです。留学直後の最初の給料日までは最低でも2週間近くかかるので、キャッシュは多いに越したことはないです。
後はCITI bankなどで外貨の口座を作っておくとアメリカに来てからのドルを引き出せたので便利でした。ただし口座に一定額以上を残しておかないと、口座管理費用がかかるので注意が必要です。
1-6. 国際免許証の取得
留学直後は直ぐに現地の運転免許証は取得できないので、住民票のある警察署の運転免許科もしくは運転免許センターで国際免許証を発行しておきましょう。
州によりますが、運転免許証の筆記試験はすぐに受けれるけれども実技試験の予約が3ヶ月待ちだったり、米国での運転経験がないと数ヶ月実技試験にすら進めなかったりと、州によって様々な様式をとっています。
現地の運転免許を取得するまでの繋ぎとして、必ず日本を出国する前に国際免許証を取得しておきましょう。
1-7. 英語での日本の紹介の練習
海外では日本人はあまりいません。ですが、海外で出会う人達は日本の文化や歴史へ興味を持っている人が大勢います。
特に初対面の挨拶で日本出身であることを伝えることで会話のキッカケになる事がとても多くありました。
そんな時に、日本の事を英語で説明できるととても良い会話が出来るので、日本の事を説明する英語の勉強はしておくとプラスです。
以下のリンクが役に経つと思います。
2. 先を見据え準備チェックリスト
- 学位記のpdfを取っておく
- 戸籍抄本の取得
- 住所歴の作成
- 目的の明確化
2-1. 学位記のpdfを取っておく
留学後にフェローシップへ応募する時やビザを切り替えたりする時にPhDを取得している事を証明するために、学位記のコピーを提出する事がありました。現物を持参する事はもちろんですが、スキャンしてpdfファイルも作成しておきましょう。
(私は学位記の現物を忘れてしまいましたが、pdfがあったのでなんとか助かりました。)
2-2. 戸籍抄本の取得
新しく所属する大学や研究機関で保険に加入したり、ビザの更新を行うときに配偶者との婚姻関係を証明する書類が求められる場合があります。なので、1通戸籍抄本を役所でとっておくと、あとで日本にいる両親にわざわざ取得して郵送してもらわなくていいので、是非持っていきましょう。
実際に書類として提出する時は、英訳して翻訳者の知り合いの日本人の人にサインしてもらうことになります。
2-3. 住所歴の作成
ビザの更新やグリーンカードの申請を行うときなど、過去5年分の住所歴(日本の住所も含めて)を求められる場合があるので、是非日本の住所は控えておきましょう。
併せて、所属大学の住所や会社の住所も控えておくと、過去の職歴を求められた時にすぐに対応できるので尚良しです。
アメリカ国内でも引っ越して住所が変わる際も、しっかりとその住所を記録しておくと後で困ることはありません。
2-4. 目的の明確化
留学期間中に何を達成したいのか?どういったキャリアプランを見据えてるのか?目的がなければ、帰国や次のステップへ行くタイミングを逃しかねないので、目的を明確化することをお勧めします。
漠然と2年過ごすのと目的を持って2年過ごすのでは、2年後のアウトプットが必ず違ってくると思っています。
参考例
- ハイインパクトジャーナルへ論文を投稿する
- 論文をN報出す
- N年後に日本へ帰国する
- 海外でPIを目指す
- 海外の企業へ転職する
- Xという技術のエキスパートになる
- などなど
もちろん留学中に目標やプランをフレキシブルに変えていく事は大賛成です。海外の環境での複数年の経験は何を大事にしたいのか、どういうキャリアプランにしたいのかという部分に強烈に影響を与えてくるはずなので、その時に後悔のない選択を出来ることを期待しています。
3. 必要書類の最終確認
出発前は忘れ物をしないよう確認しましょう。
- ビザのスタンプの付いたパスポート
- DS2019
- 国際免許証
- 学位記の原本とpdfファイルのコピー
- フェローシップの証明書(あれば)
- 10000ドル以下の現金
- 各種住所の記録
- 戸籍抄本 (Family Register)
- 目的、目標(情熱とも言う)
まとめ
- 留学前は必要手続きをしっかり終わらせる。
- 学位記も持っていく!
- 数年で帰国しない場合や海外で転職していく可能性も見据えて、必要書類を持っていく
留学はとてもインパクトのある経験になります。しっかり先を見据えた準備をしておくことで、留学中のプロジェクトに集中できますし、いざ方向転換をしなければならない時も柔軟にスムーズに対応できると思います。
現地へ着いてからは運転免許証などなるべく早く処理したい項目もあるので、詳しくは“海外生活(研究留学)で出来るだけ早く知る・適応するべき5項目”を合わせて読んでみて下さい。
最後までお付き合いありがとうございました。
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