Luck Is What Happens When Preparation Meets Opportunity

国内製薬企業からアメリカ製薬企業研究職へ転職するための3つの可能性

こんにちは、masayaです。

先日LinkedInで『国内の製薬企業の研究職から海外(アメリカ)の製薬企業の研究職へ転職するにはどうしたらいいですか?』という質問をいただきました。

アメリカの製薬企業で働き出してそこまで長くはないですが、国内製薬企業からアメリカ製薬企業へ転職したという方にはまだ出会ったことがありません。

ですが、アメリカでの製薬企業への就職活動経験と3つのビザの取得経験を基に、『国内製薬企業からアメリカ製薬企業へ転職する可能性(方法)について3つ考えられるので、それらについてまとめました。

1. アメリカの製薬企業のジョブへ直接応募して転職する

1つ目の可能性は、『アメリカの製薬企業からオープンになっているジョブへ直接アプライして転職する』方法で、この方法が1番素直な方法だと思います。

ただしこの場合に考慮しないといけないことは、

  1. アメリカ国内をはじめ世界中から応募してくる多くの候補者と競合することになること
  2. 永住権(グリーンカード)がなければ就労ビザを会社からサポートしてもらう必要があること

だと考えられます。

海外からアメリカの製薬企業のオープンポジションへ応募して採用に至る可能性は低いですが0ではないです。実際に今所属しているグループでも米国外からの採用も何件かは知っています。ただしその場合は最もポピュラーな就労ビザであるH1bビザではなく卓越したスキルを有する外国人に発行されるO1ビザを会社からサポートしてもらうことが現実的な選択肢になってくると思います。

H1bビザをサポートしてくれる企業もあるかもしれませんが、H1bビザのサポートに消極的な企業の方が多いような印象を持っています。

なぜなら、企業でのH1bビザの発行枚数に上限があるからです。詳しくはアメリカで研究留学・転職するために知っておきたいビザの知識でも詳しく記載していますが、H1bビザは毎年4月上旬に受付開始・翌日には受け付け終了になるほど競合的ですし、承認されるかどうかも運の要素(50-60%)があります。

そのため、H1bビザを申請→却下というリスクがある程度あるために海外から外国人をH1bビザをサポートして採用するというケースはあまりないのではないかと思われます。

もちろん応募者のこれまでの実績・業績などが素晴らしく、もう一つの就労ビザであるO1ビザを申請するに足るならば、直接海外からオープンポジションへ応募して採用に至る可能性は十分にあると考えられます。

 

2. 海外の研究所へ移籍して永住権を取得後に転職する

2つ目の可能性は、『現在勤めている国内の製薬企業からアメリカにある研究所やオフィスへL1ビザ(駐在員ビザ)で渡りった後にグリーンカードを取得し、その後別のアメリカに拠点のある製薬企業やバイオテク企業へ転職する』方法です。

ただしこの場合注意しないといけないのは、L1ビザで渡米後いつからグリーンカード申請を始められるのか?、またグリーンカード取得後何年かは会社に勤めないといけないかのか?、といった企業ごとの社内規定があるかもしれない点だと思います。

またアメリカ国内に拠点がない国内製薬企業に勤めている場合はこの可能性は厳しいです。

仮に何年か待ってでも海外の製薬企業・バイオテク企業で挑戦してみたいという気持ちがあれば、このL1ビザ→グリーンカード→転職の可能性も現実的だと思います。

この方法の場合は後に述べる3つ目の可能性における収入面のダウンを回避しつつグリーンカード取得に繋げられるという意味で、現実的な選択肢かと思います。ただし、グリーンカードへ応募可能までの時間+実際の取得にかかる時間+取得後転職可能になるまでの時間は、会社ごとによってだいぶ変わるかもしれないという点は未知数だと感じます。

 

3. 退職し海外でポスドクを経て転職する

3番目の可能性は、『現在勤めている国内の製薬企業を退職して米国内のポスドクを経て(その間にグリーンカードを取得して)アメリカの製薬企業へ転職する』方法です。

アメリカで研究留学・転職するために知っておきたいビザの知識でも触れていますが、アカデミアのポスドクポジションは企業に比べてビザが取りやすいので、J1ビザ(交流訪問者ビザ)もしくはH1bビザ(就労ビザ)を大学や研究所からサポートしてもらいポスドクでまずは米国へ入り(地味に結構重要)、数年間実績を積み、ネットワーク(コネ)を拡げていった後に、製薬企業へ就職します。この間に並行してグリーンカードの申請をスタートして就職活動までに間に合わせます。

海外から応募する場合とアメリカ国内から応募する決定的な違いの一つは、ネットワーク(コネ)の強さだと思います。アメリカで就職するためにはネットワーク(コネ)はとても強く働く要因の一つなので、ポスドクとして経験を積む+ネットワークを拡げることは決して悪い選択肢ではないと思います。

詳しくは、コネ就職するために活用すべきネットワークの知識と作り方を合わせて読んでみて下さい。

 

ただしこの方法だと、ポスドク時の業績が結構影響してくるので不確定要素が関与してきます。また数年間のポスドク期間を挟むことになるのでその期間の収入面のダウンの可能性は高いと思うので、そこは考慮しないといけないポイントの一つかと思います。

アメリカでのポスドクの給与水準については、“ポスドク・特任助教・助教の3つの職種の位置付け・職内容・給料の違い”で触れていますが、NIHの基準によるとだいたい$50000前後といった感じです。

By NIH Salary Standard 

グリーンカード取得の観点からみるとポスドクを挟むのは多少時間がかかりますが、ビザ問題をクリアしてアメリカ国内に滞在を開始してグリーンカード取得を優先的に考えるなら悪くない方法だと思います。

 

1〜3の3つの可能性について考察しましたが、慣れ親しんだ場所を離れて新しい異国の環境でチャレンジするのはとても勇気の要ることです。個人的にはとても尊敬します。ただしその大きなチャレンジには家族も関係してくるので、最終的にはご家族との話し合いを大切にして下さい。


まとめ

それぞれ一長一短あると思いますが結局のところ、外国人という立場な以上『どのようにして就労ビザ・グリーンカードを取得するのか』が大事になってくると思います。自分自身の方向性と家族との話し合いして選択肢を選んでいくことも同じくらい大切にして下さい。

あとはアメリカでの就職はネットワーク(コネ)もとても重要な要素になるので、2、3の方法は時間をかけてネットワーク(コネ)を作るという観点からはそんなに悪くはない選択肢ではないかと思います。

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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